「ありの〜ままの〜姿見せるのよ〜」
って、エルサは歌ってたけど、
ありのままの私は、
部屋干しのバスタオルに囲まれてた。
しかも、3日前から干しっぱなし。
もう香りとか湿気とか超えて、
バスタオルが人生相談してきそうなレベル。
「…ねぇ、私、このままでいいのかな?」って。
でもその夜、なぜかふと思ったのよ。
“このままの私でも、愛していいのでは?”って。
髪もボサボサ。
冷蔵庫にはお茶しかない。
LINEの通知は、
Amazonとメルカリからしか来ない。
歳とると、用事ないとLINEしない。
なのに、なぜか、ふとした瞬間に——
「今日の私、わりと好きかも」って思った。
そして叫んだ。
なぜかと言うと気まぐれに
パンケーキを焼いたからだ。
最後の卵で卵焼きとハム乗せて。
おしゃれカフェランチみたいに。
「Let it go!!(洗濯物はLetしっぱなし!)」
エルサは氷の城を作ったけど、
私は湿気が漂う
“部屋干し王国”を作った。
スウェット姿に、髪は団子、
でも心だけは
プリンセス級に高揚してた。
なんつうか、
ダメな上にダメでダメなんだけど
ポンコツな割には抗ってるよ。
うん。
よくやったな。
こんな自分でも。
完璧じゃなくていい、
適当でもいい、
洗濯物が干されてても、
干されてるのは私じゃない。
(起業塾時代の記憶よ、黙ってて)
ありのままでいいって、
言葉にするのは簡単だけど、
それを“洗濯物越しの自分”にも言えるようになったら、
ほんとに強くなってる証拠だと思う。
「ありのまま」って、
キラキラした自分だけじゃなくて、
何もできなかった日の私にも、
“よくやった”って言えることなのかもね。
というわけで、
今日も私は洗濯物を
干しっぱなしで寝る。
でも、
明日の私も、たぶんちゃんと好き。